息切れ
皆様は普段の生活の中で、息切れを感じる事はありませんか?
「息切れ」とは?
「息切れ」とは息がしづらく、空気が薄い感じがして、不快な感覚を抱く症状をいいます。激しい運動をしたり、標高の高いところに行くと自然に呼吸は速くなるものですが、それを医学的に息切れとは言いません。
我々医師がいう息切れ(呼吸困難感)とは、通常以下の運動で、息がしづらい感じがしたり、呼吸が速くなるなどの症状をいいます。
「息切れ」の原因は?
息切れと言えば一般的に肺の病気を連想する方が多いと思います。
肺の病気といえば、例えば「肺気腫(COPD)」や「気管支喘息」がよく思い浮かぶと思います。
熱があれば「肺炎」である可能性もあります。
ところが息切れは肺の病気だけではなく、心臓から来ることもあります。
例えば心臓が原因で息切れを来たすものとして、「心不全」や「心臓弁膜症」などが考えられます。
稀に「肺塞栓症(エコノミークラス症候群)」なども息切れの原因となります。
それ以外に、「貧血」や「甲状腺の病気」なども息切れの原因となります。
このように息切れと言っても原因は多岐に渡り、場合によっては複数の病気が重なっていることもよくあります。
「息切れ」の時のチェック項目は?
- 普通にしているのに息が切れる。
- 心臓がドキドキする、脈がバラバラ。胸が痛い。
- 体重が減る。
- よく寝汗をかく。
- 意識がぼんやりする、逆に興奮する。
これらの症状がある場合は特に注意が必要です。速やかに医療機関を受診することをお勧めします。
「息切れ」の検査は?
まず指先で酸素濃度を測ります。
これはパルスオキシメーターと言うセンサーで血液中の酸素レベルを測定する装置です。
その他にも、肺に何らかの異常がないかを確認する目的で、胸のレントゲン検査を行います。
心臓が原因で息切れを起こしていると考える場合は、さらに心電図検査や心エコー検査を追加することもあります。
採血検査で貧血がないか、甲状腺に異常がないかなどもチェックします。可能であれば、呼吸機能検査を行うこともあります。
「息切れ」の治療は?
息切れの治療はその原因がわかるまで基本的には対症療法となることが多いです。
酸素濃度が低ければ酸素の吸入が必要ですし、気管支喘息が原因で気道(空気の通り道)が狭い場合は、それを広げるお薬を使うこともあります。
心臓が原因の場合は、血管を広げるお薬や、利尿剤という尿をよく出すお薬を内服したりします。
何より重要なのは命に関わるような重篤な病気を見落とさないようにすることです。
「息切れ」が気になる患者様は当院にお気軽にご相談ください。
当院では心臓を中心に息切れの原因となりそうな病気をチェックします。
当院でできる検査として、肺が原因と考えられる場合は、胸のレントゲン検査や呼吸機能検査などを受けることが可能です。
また、採血検査や(貧血の確認や甲状腺のチェック)、心臓が疑わしい場合は心電図検査、胸のレントゲン検査、さらには心エコー検査も受けることが可能です。
患者様の既往歴等を参考にしながら適切に必要な検査をご提案させていただきますのでお気軽にご相談下さいませ。