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不整脈について

皆さんは普段の生活の中で、脈がゆっくりになる、逆に速くなる、あるいはバラバラになるなどの症状を感じた事はありませんか? そのような症状がある場合は、不整脈の疑いがあります。

不整脈とは?

一般に運動や、怒る・イライラするなどの精神的ストレス、あるいは発熱によって脈が速くなるなどは生理的現象といえます。しかし、不整脈とはそのような生理的原因がないにも関わらず、突然脈が速くなったり、遅くなったり、あるいはバラバラになることをいいます。

不整脈の種類は?

不整脈の種類はとても多いので、ここではあえて代表的な2つの不整脈について説明させていただきます。

①期外収縮(きがいしゅうしゅく)

期外収縮とは心臓の「しゃっくり」のようなものなのです。
不整脈の中では最もよくみられるもので、年齢とともに少しずつ増加します。そのため30歳を過ぎる頃からほとんどの人にみられるようになり、症状としては突然胸がキュンとする、あるいは喉や胸の不快感が起こると言われています。期外収縮が一度に連続して起こると、一時的に血圧が下がってめまいを起こすこともあります。期外収縮には「上室性」期外収縮と「心室性」期外収縮の2種類があります。「上室性」とは上の部屋、つまり心臓では「心房」のことで、「心室性」とは下の部屋のことで、その名のとおり「心室」を指します。それぞれの部屋から電気の発火が起こることで、しゃっくり(≒期外収縮)が起こるとされてます。一般的には「心室性」の方が悪性度が高いと言われており、健康診断での心電図異常で「上室性」期外収縮の場合はその数が少なければ経過観察となることが多いですが、「心室性」期外収縮は数が少ない場合でも要精密検査となる場合が多いです。期外収縮の主な原因として、精神的ストレスや睡眠不足・疲労、タバコや過度の飲酒などが挙げられます。期外収縮を指摘された場合は、まずは心臓の精密検査を受けましょう。治療はまずは生活習慣から整えて行きます。必要に応じて不整脈のお薬もご提案させていただきます。

②心房細動

心房細動とは「心房」という部屋がブルブルと震える(けいれんする)ことで発症します。多くの場合、発症前に期外収縮が頻発するようになるため、期外収縮と地続きの関係にあると言っても過言ではありません。心房細動の症状は、脈が全くバラバラになり、動悸がして息苦しくなったり、時にはめまいなども引き起こすことがあります。心房細動は時々発作が起こるものを「発作性心房細動」、ずっと続くものを「持続性心房細動」といいます。心房細動は加齢病とも言われ、70歳を超えると数%程度の人に起こると言われています。そして心房細動になると1番怖いのが「塞栓症」という病気です。これは心房がぶるぶる震えることで心房の中に血液の淀みが出来てしまい「血栓」という ”かさぶた” のようなものが心臓の内側の壁に出来てしまいます。そのかさぶたが何かの拍子に壁から剥がれると、心臓から全身に飛んでいってしまい「塞栓」(=かさぶたが血管を詰まらせてしまう)と言う現象を引き起こします。かさぶたが脳へ飛べば脳の血管を詰まらせるため脳梗塞になったり、足に飛べば足の血流が悪くなり最悪の場合壊死してしまったりします。そのため心房細動の治療は抗凝固療法という血液サラサラのお薬を飲むことが中心となります。血液をDOAC(ドアク)やワーファリンといったお薬でサラサラにすることで固まりにくくするのです。一見、血液サラサラと言われると体にいいお薬という印象を持つ患者さんもいらっしゃいますが、当然お薬なので副作用もあります。例えば、歯磨きの時や不意に体をぶつけたくらいでも、血液サラサラを飲んでいると出血や青あざが出来てしまうこともよくあります。中でも一番怖いのが脳出血です。そのため抗凝固療法の適応は慎重に見定めます。その他の治療として動悸の症状がつよい場合は不整脈を止めるお薬を使ったり、適応があればカテーテルアブレーションといった根治療法をお勧めする場合もございます。

当院では循環器専門医がその患者様に合った検査及び治療をご提案させていただきます。根治手術のための他院紹介も可能です。動悸の症状でお困りの際はどうぞお気軽にご相談下さいませ。

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