当院では、「患者さんに最善の医療を提供するための、充実した職場環境づくり」を大切にしています。

そして職場環境づくりにおいては、「思い」と「しくみづくり」の両方が重要だと考えています。

その中で「しくみづくり」の一環として、「タスクシフト」は特に重要な要素を含んでいます。

先回の内容の続きですが、タスクシフトは医師から他職種への業務移譲だけでなく、他職種から機械やツールへの移譲も含まれます。移譲先がキャパオーバーにならないような仕組み作りをITツールを活用して効果的に行っていくことが大切だと考えています。

その一環として当院では現在、社会のインフラ化したLINEで直接予約ができるウェブ予約システムや、ご来院前に自宅から簡単に入力ができるウェブ問診システム、受付時の自動受付システム、クラウド型電子カルテからCSVでシームレスに連携された自動精算機など、様々なITソリューションを積極的に活用しています。

これらを上手に活用することで、患者さんにとっては受診前から会計までの時間短縮に繋がり、院内での診療オペレーションを向上させることが可能となります。

また、これらのITソリューションを効果的に活用することで、「機械ができる仕事は機械に任せて、人にしかできない仕事をする」という医療の本質に直結した業務を各スタッフが全力で行えるようになります。

機械に任せられる仕事は機械に任せることで、スタッフの時間的余裕が生まれ、院内での細やか案内や、電話での丁寧な対応など「人にしかできない仕事」をワンランク上の上質なおもてなしで提供できるようになります。

これは患者さんの満足度向上に寄与するだけでなく、各スタッフが仕事へのやりがいや誇りを感じることができるWin-Winのしくみの一つだと考えています。